『友の誓い』を交わしたデュナスモンはゆっくりと立ち上がる。同時にこの空間での終わりが近づいているのだろう。デーブルや自分が腰かけていた椅子もまた砂で出来ていたかのように光の粒になって消えていく。それを横目にしながら、今まさに自らが尋ね、保留されていた友人からの『答え』を聞くためにまっすぐにヘクセブラウモンに視線を向ける。
「では、頼む」
ヘクセブラウモンはその言葉を聞いて、微かに俯く。何か考えていることがあるのだろうか。その俯く時間は確かな『間』を持っていた。その間が終るとこちらを見ている客人の、いや、今や友となった者に視線を向けながら語り出した
「ボクは君を元の姿に戻してあげたかった」
相手は黙ってこちらを見ている。それが続けてくれ―そう意味だとわかるとヘクセブラウモンは自分が思っていることを言葉に乗せる
「でも、ダメだった。君を元に戻す為に必要なリストア領域が最大レベルの権限によって既に失われていたからね。本当……神様はこれだから嫌いなんだ。どうやっても君を元に戻すことだけはお気に召さないらしいね」
「我が主とはそういう存在だからな」
拗ねる子供のような仕草をみせた相手に耐えるのが難しくなったのか、デュナスモンが微笑をし、口を開く。思い出を噛みしめるように、そしてそれが事実なのだという確信を持って。友の反応がどんなものか想像は出来ていても実際にみるとではやはり思う所がある、そういった様子をヘクセブラウモンは見せた
※あとがき※
どうも、おでんなドルモンですー! 第9話となります! 色々と含みのある所もありますがこんな感じになりました!最後にかけつけたデュークモン、いいですよね(自画自賛) ということで次回10話が最終回となります! もう少しだけお付き合いくださいね さてでは次回 第10話でお会いしましょうー!!!